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詩人、野口雨情

十五夜お月さん

初出誌 : 「金の星、コドモノクニ」
付曲 : 本居長世


十五夜お月さん
御機嫌さん
婆やは お暇(いとま)とりました

十五夜お月さん
妹は
田舎へ貰(も)られてゆきました

十五夜お月さん 母(かか)さんに
も一度
わたしは逢ひたいな。


「十五夜お月さん」は、雨情の代表作であるばかりでなく、童謡そのものの芸術的認識を高めた作品だといえます。発表時には「十五夜お月」とされ、親しまれています。
作曲者の本居長世は、雨情の詩の世界にふさわしい、日本的で抒情あふれる旋律の名曲を数多く作り出しています。この曲にも静けさの中の美しさ、言いしれぬ哀感がこめられています。
大正9年の発表会では、長世の長女みどりが歌い大好評を得ました。

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