シャボン玉
初出誌 : 「金の星」 大正11年11月
付曲 : 中山晋平
シャボン玉 飛んだ
屋根まで飛んだ
屋根まで飛んで
こはれて消えた
シャボン玉 消えた
飛ばずに消えた
生れて すぐに
こはれて消えた
風 風 吹くな
シャボン玉 飛ばそ
屋根まで飛んだ
屋根まで飛んで
こはれて消えた
シャボン玉 消えた
飛ばずに消えた
生れて すぐに
こはれて消えた
風 風 吹くな
シャボン玉 飛ばそ
「シャボン玉」という作品も「七つの子」同様解釈が分かれています。発表当時この作品は、当時一般化したしゃぼん玉遊びの子供の無邪気な様子を題材にしたものです。また、別の解釈では、生後間もなく亡くなった我が子への鎮魂歌であるといわれています。
しかし、そうした解釈の違いを超えて多くの人に親しまれており、雨情の代表的な童謡の一つとなっていることは確かです。
「正風の童謡が、子供の生活を土台としなければならない」という創作に対する姿勢が込められているからでしょう。