詩人、野口雨情

雨降りお月

初出誌 : 「コドモノクニ」 大正14年4月
付曲 : 中山晋平


雨降りお月さん
雲の蔭

お嫁にゆくときや
誰とゆく

ひとりで傘(からかさ)
さしてゆく

傘ないときや
誰とゆく

シャラ シャラ シャン シャン
鈴つけた

お馬にゆられて
濡れてゆく
いそがにやお馬よ
夜が明ける

手綱の下から
ちよいと見たりや

お袖でお顔を
隠してる

お袖は濡れても
干しや乾く

雨降りお月さん
雲の蔭

お馬にゆられて
濡れてゆく


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